製品に描くことで気づいた。
絵って伝わることが大事なんだ!!

イラストレーター「谷山 彩子」〜後編〜

新たな発想から生まれたエプロンシリーズ"MU-SU-BU"は、イラストを担当された谷山彩子さんのコミュニケーションに対する考え方にも、変革をもたらしたようです。


<< 〜中編〜から続く

天気の話に次ぐくらい
エプロンの話をしてほしい。


SEVEN PRESS(以下、SEVEN) 苦労してお描きいただいたイラストが、ようやくエプロンになりましたね。ご覧になった方からは、どんな反応が?
谷山さん(以下、敬称略) いいものができたとは思っていましたが、見る人がどう捉えるか、正直不安もありました。私自身ふだん物を買う時は、柄物は滅多に買わないし、「この柄がなければいいのに…」なんて思うことも少なくないので…。でも今回は、ご覧になった方たちが、みんな「すごく可愛い!!」と言ってくださって、本当にホッとしました。
SEVEN 製品のテーマとなっている「イラストによるコミュニケーション」という点でも、じゅうぶんな手応えがあったようですね?
谷山 ご覧になる方は皆さん、何が描いてあるのか興味を持ってくださいますし、描いてあるものについて口々に感想を言ったり、話し合ったりしているのを見ると、「絵ってちゃんと、コミュニケーションのツールになるんだな!!」と改めて感じられます。
SEVEN 実社会のいろいろなお仕事の現場でも、このエプロンをきっかけにして、コミュニケーションの輪が広がってくれると嬉しいですよね。
谷山 本当に是非、「お天気の話の次はエプロンの話」というぐらいに(笑)。話のネタに詰まった時は「ああ、エプロンがある!!」と思い出して、どんどん利用してもらえたら最高です。

イメージ重視の抽象画から
ストレートに伝わる絵へ


SEVEN とても意外ですが、谷山さんはこれまで絵やイラストによるコミュニケーションを、あまり重視しておられなかったとか…
谷山 長年イラストレーターとしてやってきましたけど、正直言ってしまうと「絵なんて意味を持たない、ただのにぎやかし」ぐらいに感じていたと思います。「そんなものを、なんでいちいち私に頼んでくるの?自分で描けばいいのに…」と(笑)。たぶん、絵を描くプロという意識すら薄かったんだと思います。だから今回、このお仕事を通して「絵って伝わるんだ!!」と気づくことができて、貴重な勉強をさせていただいたと本当に感謝しているんです。
SEVEN では、今回の仕事の前と後では、表現の方法などにも何か変化が表れてきましたか?
谷山 かなり大きく変わったと思います。私はこれまで紙モノの仕事ではイメージ的というか、抽象的というか、「何かわかんないけど…いいヨネ…」みたいな、あえてわからないような見せ方をすることが多かったんですね。でも、今回のお仕事で「絵って伝わるのが大事なんだ!!」と強く感じてからは、変にぼやかしたりしない、シンプルで明解な表現もするようになりました。もう「こんなにわかっちゃっていいの!?」というくらいストレートに(笑)

せっかく描いたものなのに
しまい込むのはつまらない。


SEVEN 描きたいモチーフにも、何か変化が出てきましたか?
谷山 変化というほどではないかもしれないけれど、「O-HA-YO」のエプロンに描いた朝食風景のような、日々の暮らしをもっと描きたいと思うようになりました。これまで自分はごく普通だと思っていたんですが、まわりを見渡してみると食にせよ料理にせよ、どうやら私は日常を人一倍楽しんでいるみたいなので(笑)、どうせならこのせっかくの楽しさを、絵でお伝えできたら…と思っています。
SEVEN 昨年末に開かれた個展(「カケラノカタチ」2012年11月開催)でも、今回のエプロンとの繋がりを感じさせる展示が数多く見られました。
谷山 完成品のエプロンはもちろん、サンプルにいただいた布や、制作過程で描いて使わなかった絵まで展示しましたから。今回のお仕事の後、「せっかく描いたものを、ただしまい込むのはつまらない」と思い始めたんですよ。見たい方にはどんどん見せて、何かを感じてもらう…そういうコミュニケーションこそ、イラスト本来の役割だと思うようになりました。
SEVEN そう聞くと、コミュニケーションエプロン“MU-SU-BU”の次期シリーズが待ち遠しくなります。
谷山 私も待ち遠しい!!新しいモチーフやアイデアは、どんどん湧いて困っているくらいなんですから(笑)

谷山 彩子
Ayako Taniyama

  • Profile:イラストレーター。1966年・東京生まれ。セツモードセミナーを卒業後、HB GALLERYに勤務するが、1995年には同ギャラリーで個展を開催し、絵本も出版する。1998年にはフリーとなり、2005年には有限会社タニヤを設立。以後は個展開催や絵本出版と並行して、多くの書籍、雑誌、広告などにイラストを提供している。東京イラストレーターズソサエティ(TIS)会員。
  • http://taniyama3.tumblr.com/

コミュニケーションエプロン “MU-SU-BU 結ぶ”

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